小さい子
「わたあめ食べたいよおお!!!!」
それは、ホントに小さな奇跡。
偶然に偶然が重なっただけだった。
ただ、その小さな奇跡、小さな偶然が、
かけがえの無い笑顔を生んだんだ。
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明けまして
おめでとう
ございます。
あれだけ息巻いた大阪旅行記ですが、
全く筆が進まず2ヶ月が経過してしまいました。
いくらメモが残ってるとは言え、
当時の雰囲気を表現できなくなってしまう
懸念がありました。
すげー前にも同じ事書きましたが、
amazonのKindle書籍化も控えてるので、
大阪旅行記をまずは完成するます!!
なので、よかったら今年もよろしくお願いいたします。
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冒頭のお話ですが、
Twitterにも書きましたが、
わたあめメーカーを買いました。
買った理由はネタのためです。
とりあえずわたあめ作る必要があったので買いました。
でも、こんなのどこのご家庭にもある
たこ焼き焼機じゃないっすか。
1回、ワンチャン2回使って、
二度と陽の目を見ない家電じゃないっすか。
ぼくもそんなつもりだったのでね、
ドンキで売ってる一番安いの買いました。
ところがこれが大ヒット!!
姪っ子が催促しに来るわ、
妹も作らせろと言ってくるわで、
このわたあめメーカーも、
多分平均寿命3時間だったのが
驚異の8時間超えを果たしております。
これには昨今の医療業界もびっくりはなず。
医者
「ありえない!とっくに寿命は過ぎているのに!
このわたあめメーカーは現代の医学では解明できない!」
とか言うはず。言うか。
さておき、そんなわけでわたあめメーカーの話を
Twitterに上げたのですが、
それを見たお寺の住職から
良かったら持ってきてくれないか、
と、言われました。
ぼくは毎年、そのお寺で新年の余生?を過ごすのですが、
お寺の住職的に、
「初詣したらわたあめがもらえるお寺」
に仕立てるのが狙いだったみたいです。
え、なにそれ異色すぎる。
ただ、そういう試み、ぼくは大好きで、
それがこのもう「捨てようかな?」と思っていた所で、
陽の目を見られるのであれば、
大いに活躍させるべきだと思いました。
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かくして、お寺で参拝者の受け入れ準備が始まります。
2022年12月31日 23時過ぎ頃です。
今年は、いつもお手伝いする方々が出払ってるので、
ぼくも人員としてお手伝いしておりました。
わたあめメーカーを設置し、住職が電源確保するまで、
ぼくが除夜の鐘係をしてました。
煩悩の塊が煩悩払いの番をするとか、
なかなかの取り合わせの妙だと思います。
何名か捌いたあと、電源が確保されたので、
ぼくはわたあめ職人に任命されました。
これは当時の写真じゃないですが、
こんな風にね、わたあめを作っては
アシスタントが小さい子供に渡し歩くという、
とてもハートフルな現場が展開されました。
なお、写真のわたあめは「フランクフルトかな?」と
言われても何も言い返せないのですが、
やはり手慣れてくると後半はちゃんと
わたあめチックな形に作ることができました。
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アシスタント(先輩の子供)
「べにさん、わたあめ2人分!」
べに
「あいよ!!」
わたあめは小さい子限定で配ってたのですが、
まさかこんなにも小さい子連れがくるとは思わず、
オーダーがどんどん来るのでした。
おい、そんな話聞いてねえぞ!!
とりあえずわたあめを作るべく奮闘するぼく。
時間は無慈悲に過ぎていき、やがて、
先輩の妹
「年明けたって!!!」
うおおお!!!
わたあめ作りで
年越してしまったああ!!!
丁度割り箸くるくる回してるときでしたからね。
一般人で割り箸くるくるしてたら年明けてたとか
ぼくくらいな気がする。
ともあれ、人の波は止まらない。
それでもぼくは作り続ける!
わたあめを!!
しかしそれは突然やってきた。
わたあめメーカー
「グルルル…ひゅーん……
異音が発生!!
ヒーターも消えて、回転数が落ちた!
そしてザラメが溶けねえ!!
それは紛れもなくわたあめ屋廃業の瞬間であった。
まるでわたあめメーカーが
「とうとう限界みてぇだ…」
と白くなりゆくが如し。
あかん、経営危機到来!!
まあドンキで4000円のだからね、
本人もまさかこんな長時間労働させられるとは
思ってなかったのだろう。
ともあれ今すぐ復興すべく手を尽くすのだ!!
ヒーター直結のザラメ加熱皿は取り外し可能で、
そのまま洗浄できる作りでした。
なので加熱皿を一旦洗いに出し、
ヒーターも電源オフにして冷却させることに。
もちろんその間わたあめは作れないので、
お客には謝罪して復旧まで待ってもらうことに。
まあお客言うても無料配布なので
ご了承いただきやすかったけど。
かくして、きれいになった加熱皿のお陰で、
わたあめメーカーは復活し、
ほぼ無事に希望者全員に配ることができました。
どうやら何人かは待ちきれず帰っちゃったみたい。
ごめんな、元旦なのにな!!
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そして翌朝の話。
お寺のお御堂で、住職と住職の奥さんと
お話をしていたのですが、
住職
「わたあめどうだった?」
べに
「フル稼働でした。」
そう応えられるくらい、ぼくは
終始わたあめを作っていた。
参拝客が去ったあとも、
スタッフ用わたあめを作るくらいに。
でも、それは何を意味するか、
そう、このドンキで4000円のわたあめメーカー。
ジモティーで探すと400円~800円で
売られていたわたあめメーカー。
そんなこの家電が、ここまで大活躍。
まさかぼくがたった一回のネタのために買ったものが、
ここまで人の役に立つとは思わなかった。
ここで、住職がこんな話をしました。
ぼくがわたあめを作りに行ったときに、
住職が除夜の鐘の番をしてたのですが、
住職
「ちっちゃい子が「わたあめ食べたいー!」って言っててね。」
その子はどうやら最初に鐘突きに並んだので、
ぼくが命を燃やしてわたあめを作ってることは
存じていなかったのです。
ところが、今回に限ってぼくがわたあめメーカーを
持ち込んだものだから、とんでもないミラクルで、
住職
「お御堂でわたあめ配ってるから、
鐘突いたらもらってくるといいよ!
って言ったら喜んでた。」
住職の奥さん
「それって年明けのとき?
もし年明けだったら、2023年最初の奇跡じゃん!」
その言葉を聞いて、ぼくは思い直した。
確かに、それは奇跡だ。
ふと子供の「わたあめ食べたい欲」に、
丁度ぼくが買って、
住職が提案したわたあめ配布大作戦。
それは2022年の出来事だったかもしれない。
2023年の出来事だったかもしれない。
わからないが、ただ1つ、確実に言えることは、
その奇跡が、一人の子供を笑顔にしたことだ。
当時のぼくはわたあめ作っては
アシスタントに渡していたので、
誰がそのお子だったかはわからないが、
きっと手に入れたはず!!
…ごめんよ、わたあめメーカー。
ぼくはなんて愚かだったのだ。
一回使って捨てるとか言ってごめんよ。
多分、君はこれからも活躍するだろう。
それはブラック企業もびっくりの労働環境かも知れないが、
君のその使命はまぎれもなく色んな人を笑顔にするだろう。
これからもよろしくな!
わたあめメーカー君!!!
(現在車内に放置中)
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では、大阪旅行記頑張るますのでよろしくます。
(スパイファミリーのアーニャの喋り方いいから影響受け中)