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愛・哀・相 車

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ぼくは、以前、「ノア」という車に乗っていました。

 

田んぼに落ちて、廃車になりました。

 

~~~

 

それはある冬の朝のこと。

新潟県の冬はそれは雪がクソパネェほどに降り、

ここ…二車線だったよね?

と、主要バイパスの道幅を持ってしても、
車一車線分の雪しか除雪できないほど。

そうなるともちろん、通勤ラッシュの大渋滞が起きるわけです。

 

いくら雪国の通勤大渋滞が風物詩とは言え、
会社は時間通りに始業となるわけですから、
当然ぼくらは朝早く家を出なくては行けない。

それだけじゃない、渋滞とわかり切っている以上、
バイパスなんて使えない。

裏道の裏道を模索し、
なんとしても時間に間に合うルートを
見つけ出す必要があった。

 

まあ社会人生活も何年目か。
会社に間に合うルートは開拓済みだ。

それはもう慣れた道であり、
ぼくもこのまま行けば時間に間に合うだろう、
そう思っていたその時だった。

 

後ろから、
猛スピードで突っ込んでくる
車がいたのだ。

 

別に何てことはない。
ぶつかられたら向こうが悪い。

そうなのだ、何てことはないんだ。

 

でも、やはり圧を感じる以上、
ちょっと早く退こうかな、と思ってた矢先、

 

そこは丁度スラローム状の道であり、
そこでスピードを出してしまったぼくは、
 

次のカーブに対応できず、

 

のまま田んぼにダイブしたのでした。

 

 

後ろを走ってた車はぼくのことを
ハイパー放置で先に行ってしまった。

わかっている。これはぼくが悪い。

 

しばらくしてJAFから救助されたぼくは、
車を引き上げてもらったが、
残念ながら足回りが再起不能であり、
そのまま新しく車を買うことになったのだった。

 

御存知の通り、旅行、遠出、風俗、パンティが好きなぼくは、
ノアに乗って色んな体験をしてきました。

11万km~14万kmくらい乗っただろうか。
かなりの旅路を共に過ごしてきた車だ。

 

とても思い出深い車だったが、
最後はぼくのミスでトドメを刺してしまった。

 

~~~~~

 

悲しいお話でしたが、

 

今回のメインのお話はここからです。

ノアを Dive in to the 田んぼランドさせたぼくは、

次の車を買いました。

 

 

トヨタ エスティマ。

 

 

 

そしてそのエスティマが、

この度、天寿を全うします。

 

 

ええと、単刀直入に言うと、
多分8年くらい乗ったでしょうか?

群馬県大泉町のブラジルタウン探訪時(2015年)には、
すでにエスティマでした。

 

走行距離は27万km。

 

当時は中古車で買いましたが、
走行距離3万km切っていたので、
少なくとも24万km走ったことになります。

 

その24万kmの軌跡ですが、
ほとんどのぼくの旅行記が
それに当てはまると思います。

 

本当に、本当に、
長くぼくの旅路に付き添ってくれた車でした。
そしてそれは先代のノア以上に。

 

大きな故障は特になく、
バッテリーは2回変えたかな?

大きな事故も特にないのですが、
ぼくが無理矢理狭い道通ったせいで、
バンパー傷ついたり、タイヤに裂け目が入ったり。

雪のときは毎年アンダーカバーが外れるとかで、
主にぼくのせいで色んな苦労をかけてきた車でしたが、

車自身の不調というものは、
全く持ってありませんでした。

 

 

ある日、点検に出した時。

 

メカニック
少し…まずいですね。

 

その時からすでに個人的に異変に気づいていました。

アイドリングの音がでかい。

ぼくは車に関しては全然詳しくないのですが、
恐る恐る点検に出してみると、
メカニックからこんな事実を告げられました。

 

メカニック
マフラー、穴が開いてますね。

 

車のマフラー、誰でも聞いたことあると思いますが、
一部分が、サビで劣化して穴が開いてしまってました。

そしてアイドリングの音がデカい原因もそれでした。

 

マフラーを交換すると10万円コース。

しかし、長い間苦楽を共にしてきた車は、
実は想像以上に傷んでいた。

 

メカニック
実はここもかなり錆びていて…。
 仮にマフラーだけ直しても、
 次はこのパーツが駄目になると思います…。

 

それは転移を繰り返してきたがん細胞の如く、
ぼくの知らないところで、
この車は限界を迎えていたのだ。

 

こうなると、改めてショックでした。

 

人というのは都合のいい生き物ですね。

車が何ともないときは、
車自体を気にかけるようなことはしなかったのに、

いざこうやって車が駄目になるのが目前まで来た時、

急に車に対して愛着を思うようになる。

急に車が惜しくなりました。

 

 

仮に、ぼくが車を気遣うようにケアを繰り返していたら、
車の寿命は伸びていたでしょうか?

それはわかりません。

今回の限界の発端になるのはサビです。
こればかりはきっとどうしようもなかった。

 

では、車自体を大事にしていて、
乗ることを控えていたら良かったのか?

それはぼくは車に対して失礼な気がする。
エリクサー症候群かよ。

 

 

うん、そうだね。そう考えよう。

この8年間のぼくが走った分24万km。

これはこの車の天寿だったのだろう。

とても長い旅路だった。

 

 

群馬に行った山形に行った福島に行った富山に行った長野に行った

茨城に行った埼玉に行った東京に行った神奈川に行った

静岡に行った山梨に行った

大阪に行った

近所のあの場所へは何度も

あの果てしない山道も

潮風浴びるシーサイドライン

そして今日も、宛のないドライブに付き合ってもらった

 

その思い出は、新しい車になったときに
振り返ることはないかも知れない。

ただ、確実にぼくの歴史には貢献してくれた車だろう。

 

ぼくを支えてくれた愛しい車

ぼくのせいで傷ついてしまった哀しい車

長い間ずっと付き添ってくれた相棒と言える車

 

車というのは、本当にパートナーとなりうる存在ですね。

皆さんにも愛車、あると思います。
本当に、本当に大事にしてあげてください。

 

 ~~~~

 

さて、

ここで、

みんなに、

彼の勇姿を見てほしい。

 

ぼくが約8年間、24万km乗り回してしまった、

1

エスティマ アエラス

 

5

最初はあんまりカッコよくないと思ってましたが、
見慣れると割りとカッコいいかもしれない。

 

3

卵型って言うんですかね、このフォルム好きだ。
行き先の関係で、背もあまり高くないのがいい。

 

4

かなり良い車。

 

2

この様に、アップにすると端々に傷が目立ちます。

バンパー外れてるし、
アンダーカバーとかもう何処に落としたかわからない。
原因は雪です。

 

6

7人乗りですが、色んな人を載せた車です。
人だけじゃない、ぼくの思い出も載っています!

 

これだけお世話になったエスティマ。

 

新しい車はすでに契約済みで、
8月上旬に納車されます。

 

つまりあと2週間ほどのお付き合い。

マフラーの穴開き音もご愛嬌。

あと少し、よろしく頼むよ、エスティマよ!!

 

そしてありがとうね!エスティマよ!!

 


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